ケーススタディ12 2000年当時のtwitterとは?”Wrong time, good idea”

スティーブ・ブランクの「顧客発見」プロセスでは、製品に関する仮説を記述する際に「依存性分析」を行います。

 

依存性分析とは、例えば携帯電話の普及であったり、ブロードバンド(死語?)の普及といった、自社の製品・サービスが成功するために必要な条件を、1.何が起きる必要があるのか? 2.いつまでに起きる必要があるのか? 3.それが起きなかった場合に自社はどうなるのか?という観点で記述するのです。

 

依存性は様々な観点で存在します。

・市場のニーズ(ユーザ数のティッピング・ポイント)

・製品を製造するための原材料費の上限

・サービスを提供するための人材費や技術条件

 

こうした依存性において成功条件が成立しないことも、スタートアップが失敗する原因の大きな要素です。

 

今回は、いまでは当たり前に存在する”twitter”も、実はこうした依存性条件が成立しないことで「お蔵入り」となっていたというケーススタディをご紹介します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ケーススタディというよりはジャック・ドーシーによる当時の振り返りですが、彼の最後のセリフはとても重要なので、ぜひ最後までご覧ください!

 

 

 

 

 

 

 

 

□ビデオの概要

  • ジャック・ドーシーは「データのビジュアライズ」「情報のビジュアライズ」「リアルタイムでの情報共有」と言った起業コンセプトを持っていた。
  • 2000年に、インスタント・メッセンジャーからインスピレーションを得て、”LiveJournal”というシンプルなアプリケーションのプロトタイプを開発。
  • “LiveJournal”は日記ブログアプリケーションで、友人のページにも掲載できるという機能。
  • その当時、ジャックはBlackBerryユーザだった(iPhone登場の7年前!)
  • BlackBerryがあれば、世界中のどこにいても、自分が今どこで何をしているかを共有できるし、他の人たちが何をしているかも分かる!と考えて・・・
  • 日記ブログを書くと、emailリストに登録した人たちにメールで通知されるというシンプルなアプリケーションを「1日で」開発!
  • さっそくゴールデンゲートパークへバイソン(動物)を見に行き、「いまゴールデンゲートパークでバイソンを見てるんだ!」と投稿。
  • でも共有するのも受信するのも自分しかいなかった・・・
  • この経験から気づいたことその1:誰も自分がなにしてるか?なんて気にしてないといこと
  • その2:当時BlackBerryを持ってる友人は誰もいなかったこと
  • 格言「間違ったタイミングでのグッドアイディアはお蔵入りさせること (Wrong time, good idea, put it on the shelf) 」

 

 

リーンスタートアップの場合は、アイディアを仮説として設定し、検証を繰り返しながら”Pivot”していきます。

しかし、思い切って「お蔵入り」という選択をとることも、資源の消費を抑えるという意味では重要です。

「アントレプレナーの教科書」の冒頭にも、失敗した新規事業例がいくつか紹介されていますが、その中にはアップルのニュートンも挙げられています。

ニュートンはアップルが発売した初代PDAですが、一部のファンに購入されたのみで、あっという間に消えていきました。(無駄遣い総額1億ドル!!)

※ニュートンの画像はこちら

 

みなさんご存知の通り、このアイディアは2007年のSXSWでtwitterとして鮮烈に復活を遂げます。

 

こうした復活が出来たのも、当時、ほとんど0円でアイディアを形にして、素早く市場のニーズと依存性を実証したからではないでしょうか?

このアイディアを事業計画にし、資金調達を行い、ウォーターフォールで開発し、費用を投じてプロモーションを行うというロードマップで進めていたとしたら、逆にいまtwitterは存在してなかったかもしれません。

 

2007年はiPhoneが発表された年でもあり、まさに”Right time, Good idea”となったのです。

 

 

 

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