"Lean Startup Japan"

新規事業を成功させる4つのステップ

ぜんぜん「ストーミング」しないブレストを劇的に改善する!

 

仕事で多くのブレインストーミングに参加しますが、本当にブレインがストーミングしたところを見ることは非常にレアです(笑)

 

「アイディアの否定はしない」「Yes, andでひとのアイディアに乗っかる」「適度な人数・時間」など最低限のルールは準拠しているのですが、出てくるアイディアは予想された範囲内で、ぜんぜん「発散」しきれません。こうした状況はきっとみなさんの職場でも起こっているのではないでしょうか。

 

ルールは守っているにも関わらず、まったく発散できない理由はなんでしょうか。

 

ファシリテーターが上手にアイスブレイクできないから? そもそも参加者のクリエイティビティが少ない? 原因は様々挙げられますが、実はほとんどのケースで起きているのは、主催者がどのようなアイディアを期待しているかが見抜かれていることが原因です。参加者はブレストのテーマから主催者の意図を察知して、なんとか良い答えを出してあげようと思う(または出さないといけない!)がために、逆に参加者の想像の範囲を超えるようなアイディアは一切出てこなくなっているのです。つまりブレストと言いながら、すでに普通のお仕事と変わらない状況がになっていると言っても良い状況です。

 

事例でご紹介しましょう。

 

みなさんはスマートフォンの「ボイスレコーダー・アプリ」の技術を使った新製品・新サービスを考える担当者だったとします。良くある失敗は、そのまま「ボイスレコーダーの技術を活用した新たらしい製品を考えてください」とテーマ設定してブレストを開催することです。こうしたテーマ設定では、参加者は一生懸命ボイスレコーダーとスマホの機能を見つめて、足したり掛け合わせたりしながらアイディアを考えます。

 

しかし、期待されているアイディアは「これまでにない画期的なボイスレコーダー」だろうと参加者が自ら「制限」を書けた瞬間に、せいぜい「録音した音声を、遠隔地のひとへボイス通知する」などという「スマホかけるボイス」なら誰でも思いつきそうなアイディアだけが出てきて終わってしまうのです。この程度ではブレインがストーミングしたとはとても言えません。むしろオズボーンのリストなどを使って担当者がひとりでアイディアを考えていた方がよほど効率的です。

 

こうした事態を、ファシリテーターやメンバーを入れ替えることなく、劇的に改善する方法があります。

それは、ブレストテーマを徹底的に「抽象化」するのです。

 

例えばボイスレコーダーには「ボーズ録音」という、音が途切れたら録音を中止するという機能があります。この機能に絞って、抽象化されたテーマによるブレストをやってみましょう。

 

音が途切れ途切れになるという特徴を図にすると、このようになります。

 

wave_figure.001

 

 

 

 

 

 

 

 

この図を使ってブレストするのです!

参加者には、

「これは音の強弱を表した図です。音が大きくなったり小さくなったりしていますが、それはどんな場面だと思いますか。どんな場面でも構わないので挙げて見てください」

とだけ問いかけます。

 

すると、ファシリテーターがボイスレコーダーのアイディアを募っていると「感づいていない」参加者からは、実に多くの自由な発想が出てきます。例えば、

 

「遮断機とかのことですよね。電車が近づくと鳴って、通過すると鳴り止む」

「あー、じゃ信号のとうりゃんせとかも同じですよね。青に鳴ると鳴って、赤になると鳴り止む」

「ボクが苦しんでるのはサーバーのファンですね。負荷が上がるとウィンウィンうるさくて!負荷が下がれば鳴り止むんですが」

「夜中の赤ちゃんの泣き声とかじゃないですか。泣いたり泣き止んだりっていうイメージですが」

「だったらうちの旦那のいびきこそこの波形にピッタリ!地響きが聞こえてきたら寝返りさせてやると収まるのよ・・・」

「こないだ泊まったビジネスホテルで部屋がエレベータの近くでうるさくて!!!音に例えるとまさにこんな感じだったはず!!!」

 

 

さて、いかがですか。みなさんならこの中からいくつアイディアの種を拾うことができましたか?

例えばいびきであれば、寝るときにセットしておくと、いびきをかいたときに録音してくれるというアプリ(ずっとベストセラーです)のような発想にたどり着くかもしれません。

また、赤ちゃんの泣き声ならば、これもベストセラーとなっているベビーモニターのアプリ版かもしれません。いずれにしても「ボイスレコーダー」という枠を取り払ったからこそ生まれるアイディアです。

 

以前、アンケートを取るときにも、意図を悟られると「善意のウソ」のフィードバックが返ってくるという記事を書きましたが、ブレストも基本的には同じです。いずれのケースにしても、協力者からいかに「悟られない」ように抽象化するかが最大のポイントです。この作業さえ上手くいってしまえば、参加者のタイプを変えながら繰り返しブレストを実施することで、いつかは飛躍した素晴らしいアイディアにたどり着くことが出来るのです。

このようなブレストが出来るようになるには、実際に体験するのがベストです!

今週末に開催されるStartup Weekendは、久しぶりの「テーマ・イベント」です。今回は「パーソナル・クラウド」というテーマで飛躍したアイディアを創出します。

 

わたしもコーチとして参加しますので、ご希望があれば上記のような抽象化作業のコツについてもアドバイスしようかと思います。アイディアを形にしたいと思う起業家思考の方のみならず、大企業の新規事業開発をブレストでブレイクスルーをしたい方にとっても最高の体験になるかと思います。

 

良いアイディアで優勝すれば賞品(50万円相当!)も出るイベントですので、すでにアイディアをお持ちの方だけでなく、ブレストで良いアイディアをひねり出さなければならないというミッションをお持ちの方はぜひ参加してみてください。今までには体験したことのない「Eureka!」に出会えるかもしれません。

 

イベント詳細とお申し込みはこちらから

http://startupweekend.jp/swtokyo-personal-cloud/

 

 

いずれにしても、ユーザや参加車から有意義なフィードバックを得ようとしたら、

1.ゼッタイにバイアスをかけない

2.ゼッタイに意図を悟られない

を守ってみてください。必ずこれまでの成果から大きく改善するはずです。

 

 

 

 

アイディアを事業に進化させるサイエンス

 

「良いビジネス・アイディアはどこから生まれるのか…」

 

アントレプレナーにとっての永遠の課題であり、そして永久に定型の答えが出ない問いでもあります。

 

しかし、その逆に「アイディアがどこで失敗しているのか」はそれなりに分析できます

 

ひとが「ビジネス・アイディア」と呼ぶ対象は、単なる思いつきの段階から、精巧に設計されたビジネスモデル、プレゼンテーションまで幅がありますが、最終的にはマーケットから見た時に価値あるプロポジションになっていなければいけません。

せっかくビジネスモデルが優れていようがプロポジションが適切でなければ良いビジネスには成長しないのです。

 

とても良い 着眼点をでビジネスの種を捕らえていても、プロポジションができないためにビジネスとして成功しない………

これは典型的なアントレプレナーのつまずきです。

 

良い種を見つけたとしても必ずしも成功が約束されないのは、このようにアントレプレナーは「自滅」していくケースが多いからです。

事業の発展に「キャズム」が存在しているように、アイディアの進化にもキャズムは存在しているのです。

 

アイディアがいきなり良いプロポジションになることはありません。

アイディアの種から良いプロポジションをひねり出していくためまで、いったい何をしなければいけないのでしょうか・・・

次の図で進化の過程を見ていきましょう。

 

idea2business

 

 

 

 

 

 

 

 

新規事業を始める理由は人によっても企業によっても様々です。

しかし、どのような理由で始めたとしても、やりたいと思っていることに対して以下の5つを成立させなければなりません。

その5つとは、

  1. やりたいと思うアイディアが持つ圧倒的な差別化要因となる「価値」:バリュー化
  2. そのバリューを繰り返し再現可能にするためのパターン創造:パターン化
  3. そのパターンをどのような稼ぎの構造にしていくかというビジネスモデル設計:ビジネスモデル化
  4. ターゲットユーザにあなたのバリューを認知してもらうための提案設計:プロポジション化
  5. ステークホルダにバリューとビジネスモデルを理解してもらうための資料作成:プレゼンテーション化

です。

 

良いアイディアがビジネスとして成功を収めるためには、この5つのステップを正確に成立させていく必要があるのです。

ご覧の通り、それぞれの行程では必要となる知識も異なりますから、これを全部ひとりで完了するのはいかに大変なことなのかが分かります。

特に左脳が発達したエンジニアにとって、ターゲットユーザへの共感力や言語化能力はとてもハードルが高い要求です(笑)

 

でも、アイディアがこうしたプロセスを経て成功する事業案へと進化することを知ってさえいれば、自分がつまずいた時に「どこ」でつまずいているかを振り返ることができます。

問題のある箇所を特定して自力で巻き返せばいいですし、もしひとりで出来ないのであれば他人の力を借りてでも乗り越えさえすれば、成功はどんどん近づいてくるのです。

 

アイディアが事業化するまでのプロセスを理解することと同じように、自分がどこでつまずいているのかを的確に把握するのはとても困難です。

自分で気づくには思い入れが強すぎますし、仲間だと同情が入りすぎる。かといってマーケット(アンケートなど)からは質の低いフィードバックしか返ってきません。

 

そこで、上記プロセスに基づく「ビジネスアイディア・クリニック by “Lean Startup Japan”」を、1年2ヶ月ぶりに朝会形式で開催します!

 

今回は、参加者のビジネスモデルをじっくりと伺ってつまずき箇所を発見したいので、マンツーマンで実施しようかと思います。

考えているビジネス・アイディアをお聞かせ頂き、マーケットが歓迎するプロポジションや投資家が前のめりになるプレゼンテーションになるまでに引っかかっている箇所を見極めましょう。

お申し込みはこちらから、ご参加ご希望のイベントへお申し込みください。

 

チームの場合は複数名でご参加頂いても構いません。お申し込み時に人数をお知らせください。

※会議室の都合で最大人数は8名になります。

 

場所はVOYAGE GROUP会議室です。

 

当面は週1回の開催を考えていますが、もしニーズが多ければ回数は増やします。

また、不定期に夜会も設定しようかと思いますので、Doorkeeperでフォロー頂いてチェックをお願いします。

 

みなさまのアイディアを楽しみにしてます!