"Lean Startup Japan"

新規事業を成功させる4つのステップ

起業家予備群・・・

以前、ある起業家支援をされている方とお会いした際に

 

「日本にもっと起業家予備群をたくさん創らないといけないですね」

 

という話しで盛り上がったのですが、途中から少し話しがかみ合いません。

なぜだろう?と思って話しを進めていくと、そもそも「起業家予備群」の定義が違いました。

その方の考える「起業家予備群」とは

 

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つまり、単に自分で事業を営むことを望んでいる「労働者」の事を指しているのに対して、私が考えいてた「起業家予備群」とは

pre_entrepreneurs2

 

つまり、下請け・請負・サプライヤなども含め、事業を選ばなければいつでも安定的に経営を継続できるんだけど、決してそれには飽き足らず、いつでも虎視眈々とイノベーションを目指している「経営者」のことだと考えていました。

この状態の起業家予備群こそ「ローンチパッド」に乗せるべき対象です。前者の起業家予備群をローンチパッドに乗せても確実に不発弾化します。この正しい起業家予備群が大量に存在する日本を創るには、アイディアコンテストでは実現しません。起業家を育成する側がもっと上を目指さなければ、前者の「起業家予備群」だらけになってしまいます。

 

明日からようやく自社で開催する起業家育成プログラムが始まります。

後者の「起業家予備群」を育成していきますのでぜひご期待下さい。

もう本当に楽しみでしかない!

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2016年現在で考えられる、最もリーンな起業プロセス

書籍「リーン・スタートアップ」のサブタイトルには「ムダのない起業プロセスでイノベーションを生みだす」とあります。

多くの方はリーン・スタートアップを新規事業立ち上げのプロセスだと理解していますが、リーン・スタートアップの本質は、起業時に生じるムダを排除するための、包括的な「革新的な経営」のことを指しています。単純な事業設計プロセスではなく、創業という特殊なフェーズから資源と時間の無駄使いを取り除くための一連の取り組みなのです。

今日は、これまでに試みてきた様々な取り組みの中から、実現力が高く、2016年現在で最もリーンだと思える起業プロセスを紹介します。これから起業を目指す方はぜひご一読下さい。

 

今日はさっそく結論から。
2016年現在、私が見いだした最もリーンな起業プロセスとは、

 

創業1年目には決して大きな勝負はせず、2年目以降の勝負に備えた準備だと割り切って創業することです。

 

多くの方が、人生で初めての起業のスタートと大きな事業への勝負を同時に行います。しかし、これはとてもハードルの高い行為で、ほとんどのひとは、起業とはどういう事なのかを理解する前に失敗してしまいます。この記事を読んでいるあなたが、これから人生で初めての起業をしようとしているのであれば、これは絶対に守るべき起業プロセスです。

経営の初心者で、事業開始時に見込み客もなく、ノウハウの蓄積もこれから始め、かつ資源に乏しいあなたは、まだ勝負に出る経営力を持ち合わせているとは言えません。頭の中にあるアイディアがどんなに素晴らしいものであれ、あなたの勝算はゼロに等しいからです。

勝算がほぼゼロな条件下でアイディアだけで起業するというのは、もはや経営ではなくギャンブルです。成功する確率がゼロだとは言いませんが、それなら会社員を続けながら宝くじでも買った方が辛い思いをせずに夢を追い続けられます。宝くじは当たらなくても痛みはありませんが、ギャンブル的な起業をして失敗する代償は計り知れません。事業を始めることはとても簡単な時代にはなりましたが、時間とお金(特に資金調達などにより他人の資本)をつぎ込んだ起業は、そんなに簡単に止めることは出来ません。それだけは絶対に覚えておいて下さい。大きな賭けはリスクを伴います。リスクはなるべく低減してから勝負をするということは、戦略思考で考えれば当然のことです。

これまでの起業成功術の類いは、いかに初年度から成功するかを中心に設計されていたように思います。しかし、これをやり過ぎると「ビジネスモデル症候群」へ向かっていき、かえって失敗を招く原因にもなっていると言うことは、前回の記事でもご紹介しました。かといって「とにかくやってみる」という起業も、スタートまでの時間は短縮されますが、実はトータルで見るととても長期間に及ぶムダを生み出すことが分かってきました。間違った起業プロセスは、創業者のお金と時間を大量に奪っていくのです。

 

「創業1年目は2年目以降の準備と割り切る」をもう少し具体化するとこうなります。

  • もしあなたが初めての起業なのであれば、特に創業初年度は大きな勝負を絶対に避けることです。あなたにはまだ大きな勝負をする経営力は備わっていません
  • しかし、経営力は実際に経営を始めていかないと身につきません。机上で勉強を重ねても、それは単なるシミュレーションに過ぎないからです。やると決めたら、早期に事業を開始しましょう。ただし大きな事業アイディアは必要ありません
  • ビジネスを有利に展開するためには、見込み客、ノウハウ、ブランド力などにおいて、あなたの企業がまず先にマーケットから信頼を得ていることが重要です。名もない怪しげなベンチャーが始めた事業より、信頼ある企業が始めた事業のほうが圧倒的に受け入れられやすいからです。いずれ大きな勝負をしたいのであれば、むしろ創業からしばらくの間は、この有利な状況を作り出すことに専念すべきです。それが結果的には近道になります
  • 創業時に必要なのはスケーラビリティのある事業設計ではありません。早期の収益化とノウハウの蓄積が可能で、できれば将来勝負する事業の潜在顧客になってくれる事業設計が理想的です。これにより、経営基盤と勝負に必要な環境整備が同時に進んでいきます。この両者を創業から出来るだけ早期に構築してしまうのが「スタートアップ」という存在です。最初からギャンブル的な創業をする集団のことではありません。エリック・リースは書籍の中で “Entrepreneurship is management” (起業とは経営である)と定義しました。継続的に挑戦を続けることができる「経営」を構築することこそが、リーン・スタートアップの目指すところなのです

 

この道のりが最もリーンな起業プロセスだと気づくようになったのは、「ビジネスモデル症候群」にかかって失敗していくスタートアップを尻目に、小さなチャレンジを積み重ね、そしてそのチャレンジを拡大していくというやり方で、創業から順調に成長しているベンチャーの存在を目にする機会が少しずつ増えてきたからです。彼らは決して無謀なチャレンジをしないので、基本的に経営状態は常に健全です。しかも、事業を展開すればするほど、顧客からの信頼とノウハウが蓄積していくため、より大きな勝負を出来る環境が自然と出来上がっていくのです。あとはいつ大きな勝負に出るか次第ですが、ギャンブル的な起業をするひとたちよりも有利な状態で勝負できることだけは明白です。

 

世間では、単に起業前の起業志望者を「起業家予備軍」と呼びますが、私の解釈では、このような経営基盤を確立しつつ、これから大きな勝負に出る準備を整え続けている経営者のことを「起業家予備軍」と呼びます。このように極限までムダの削減を追求した起業プロセスで経営を行う経営者からこそ、きっとやがて大きなイノベーションが生まれて来るからです。日本が優秀な起業家を多数輩出するようになるには、勝機を的確に捉えて有利に事業を展開できる、そんな経営者を育成する必要があるのです。

 

さて、最後にお知らせです。2010年に”Lean Startup Japan”ブログを開始してから、ずっと設計を重ねてきた起業家育成プログラムをいよいよ開始します。今日お話しした起業プロセスに沿って、みなさんを優れたベンチャー起業経営者に育て上げるまでの一貫したプログラムを、今年の6月から提供します。

プログラムのタイトルは”Lean Action Program“と言います。

プログラムのサブタイトルは「起業の成否は創業1年目で決まる」です!

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もちろんビジネスモデル設計は一切行いません。創業者としての起業家本人と、起業家が設立する企業の経営強化だけに特化したプログラムです。強い起業家と強い経営を生み出すことこそ、イノベーションへ最も最速でたどり着く起業プロセスだと信じているからです。

これから起業を考えている方。すでに起業はしたけど、ビジネスモデル症候群で失敗した方。起業家を育成したいけど、ビジコン以外考えられないという支援者の方など、日本のイノベーション促進に真剣に取り組むすべてのみなさんが対象です。説明会も開催しますので、ぜひご参加下さい。

日本から新たなリーン起業プロセスが定着することを願っています。

 

◆Lean Action Programのホームページはこちらです

起業の成否は創業一年目で決まる ベンチャーにとって最も大切な1年目の経営 ”Lean Action Program”が伴走します

◆現在募集中の説明会はこちらです

2016/05/10開催@朝日新聞メディアラボ渋谷分室

2016/05/19開催@パラフト株式会社